SSブログ

"そして誰もいなくなった"…テレ朝版 第2夜 [テレビ]

と言うわけで昨日から引き続いて第2話、今回はリアルタイムで見てみました(ネタバレあり)。

最後1時間強は完全にオリジナル、とは言うものの三谷幸喜のオリエント急行第二夜ほど蛇足ではなかったから良いか。クリスティを日本を舞台に…と言う時にありがちな明治大正に時代を置き換えてと言う事もなく現代を舞台に留めておいたのもチャレンジ精神を感じて好感が持てる。何回も原作を読んでいる人間にとっては追加で加わったストーリーは原作で省略されていた部分、「そして誰もいなくなった」を始めて見た人はどう感じたのだろうかと言うのが気になる所ではある。

しかし原作とすっかりテーマが変わってしまっていたのはどうなんだろう。原作は仲間ちゃん演じた女性を中心にして彼女のココロを丁寧に描く事であのラストに説得力を与えていたのだが、今回のテレ朝版はどちらかと言えば仲間ちゃんはあくまでもメンバーの1人なので最後の行動には説得力足りないような気もする。そもそも犯人がこの犯行を思いついたきっかけは仲間ちゃん演じる女性の恋人からの告白を聞いた事だという原作の描写がBBS版でもテレ朝版でも省かれているのが不満。まぁラスト30分を渡瀬恒彦のほぼ一人舞台にしたのは、原作も最後は判事のボトルメールなので原作に近いっちゃ近いのかも。サスペンスとして面白いストーリーなので映像化したくなるのは分かるのだが、この原作の最後の真相解明の部分でどの作品も苦労しているように感じる(BBC版のラストも少し無理があるような気がするし)。まぁ原作のラストもボトルメールと言う形にはやや微妙な気がするので今回のアレンジは悪くなかったのかもしれない。ボトルメールで淡々と語られるのに比べれば、渡瀬恒彦の告白は迫力があって良かったし。

とは言うものの、これが渡瀬恒彦の遺作に当たるらしい…彼に敬意を表して「面白かったです」と言っておこう、合掌。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:テレビ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0