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続・追悼藤田まこと [テレビ]

ついでにもう1つ…マニアの思い出話です。

仕事人だけでなく「はぐれ刑事」などで演技の幅を見せてくれた藤田まことさんですが、やっぱり必殺シリーズが一番印象に残っています。ファンの間では必殺シリーズの最高傑作は「新必殺仕置人」だと言われています。

骨を外して相手を殺す按摩師の念仏の鉄(山崎努)、竹の鉄砲を使う巳代松(中村嘉葎雄)、連絡係の正八(火野正平)とおてい(中尾ミエ)、そして中村主水(藤田まこと)。このシリーズでは江戸の街にはいくつかの仕置人グループがおり、毎回それらを取りまとめる元締めが仕事を競りにかけると言う設定になっています。中村主水は常時仲間とはある程度の距離を保っており、常に自分の正体をひた隠しに隠し身に危険が降りかかるのを極力避けています。

最終回では仕置人グループの乗っ取りを謀るグループが現れます。彼らの仲間には奉行所の役人がいるため、仕置人グループは次々と奉行所に捕まっていきます。仲間の巳代松も捕まり、乗っ取りグループは念仏の鉄に巳代松を解放するための条件を出します。1つが鉄のグループが彼らの仲間に入る事、そしてもう1つが3人目の正体不明の仕置人(中村主水)の素性を明らかにする事。念仏の鉄は一旦断りますが、奉行所で過酷な拷問をうけて廃人になってしまった巳代松を見て敵の本拠地に単身乗り込みますが、逆に捕まって武器の右手を焼かれてしまいます。

ここに至って何が起こっても自分の身を守る事を第一にしてきた中村主水が、初めて金銭抜きで危険を冒して仲間を助けに行きます。そしてこのシーン…

残念ながらこの中村主水の凄みは東山紀之には出せてなかったなぁ。

単身乗り込んで敵をバッサバッサとなぎ倒していく中村主水の凄み。廃人になった巳代松を支えて何とか仕事をやり遂げさせようとする正八とおていの仲間意識。そして敵と差し違えた後に吉原に行き遊女の横で息絶える念仏の鉄の壮絶さ。

社会の底辺でもがきながら必死に生きている庶民の熱気が伝わってくるシリーズでした。もうこんな時代劇は作れないんだろうな…合掌。
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びっけ

あぁ、このシリーズ・・・最終回は見逃してました。
こういうエンディングだったんですねぇ・・・。
藤田まことの凄みを実感しました。
ご冥福をお祈りしつつ。
by びっけ (2010-02-21 23:06) 

コトロ

>びっけさん

niceとコメントありがとうございます。

このシリーズは必殺の視聴率が落ちてきて何とか立て直そうと言う事で気合いを入れて作ったシリーズらしいです。必殺と言えば中村主水ばかりスポットライトが当たりますが、この頃は藤田まことと山崎努の二枚看板だったんですよね。

しかしやっぱりYou Tubeは早速著作権の問題で削除されて見れなくなってますね残念。
by コトロ (2010-03-01 00:48) 

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