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昭和のくらし博物館 "高野文子原画展" [日記]

前々から気になっていた「高野文子原画展」を昭和のくらし博物館まで見に行ってきました。

元々は10月くらいにmixiの高野文子コミュで知った原画展。残念ながらトークショーは終わっていたが、展示は年末までやっているという事で本日見に行ってきました。場所は池上線・久が原もしくは東急多摩川線・下丸子の昭和のくらし博物館。場所が分かりにくいので地図を見ながら来て下さいとのこと…これ一応伏線。

どちらの駅から行っても良かったのだが、下丸子は行った事があったので久が原から行く事にする。まずは久が原で昼食、小さな駅で商店街がある割に食事をするお店が全然無い。結局ちょっとオシャレなイタリアンでパスタなど頂く。で、スマホに入れた地図を見ながら歩いて行く、目印の医院はすぐに見つかったのだがその角をまがれと書いてあるが医院は道の角に立ってない。あれ〜と思って医院の先を見ると私道のような細い道がある、もしかしてこれか?一応案内板も出ていたので間違いないと思うが人んちに入るようで恐る恐る入っていく…とすぐに見つかった。
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博物館と言うより普通の民家、元々は誰かの家だった物を使って博物館にしているらしい。この手の博物館は大抵ガラガラだろう…と思ったら意外と人いっぱいで混んでる。どうやら観光コースに組み込まれているらしく団体客が来ていた模様、と言うわけで団体客が過ぎるのを少し待って入る。

中は普通の昭和時代の民家に昔の道具とか洋服とかを展示している。昔おばあちゃんちにあった足踏み式ミシンがあったりねずみ取りが置いてあったり。自宅で使用している古道具屋で買ってきたちゃぶ台もあったりして規模は小さいけど意外と思った以上に面白い。

と言う一般展示を見ていよいよ本日の目的、高野文子原画展の部屋へ。2階の子ども部屋だった四畳半くらいの部屋を展示場にして漫画原稿などが置いてある。
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漫画原稿見てもあまり面白くは無いかも…と思ったが意外とこれが面白い、やっぱり生の絵はちょっと迫力がある。おまけに生原稿を見ると完成までの試行錯誤の経緯が見れるのが面白い。男性の服が最初シャツだったのがホワイトで線を消してTシャツに描き変えていたり、元々書いてあった腕の線を消して腕の角度を少し変えていたり。コマ単位で紙を貼って全描き変えしていたりして、描いた後で相当色々手直しをしているのが分かる。う〜ん、さすがは完璧主義の作家さんではある。

面白かったのは現在構想中の漫画の下書き。「女の子3人が昔のズボンや世界のズボンを持ち寄って、自分が持ってきたズボンがいかに履きやすいかを言い合うラブコメ」らしい。と言う事で色々なズボンを履いた女性のラフスケッチが数枚の紙にサラサラっと描いてある。乗馬ズボンを履いてポーズを取った女性は最初ロングスカートで描いたのを消しゴムで消して乗馬ズボンにしてある。ほぼ描き直し無しで片膝ついてしゃがんで洗濯している女性を斜め受けからサラッと書いた絵もある。体の線を色々ラフで描いた上で輪郭を最後に描いてある絵もあれば、何の迷いもなく描き直し無しの1本の線でキレイな足のラインを描いてある絵があったり。ラフスケッチは作者の試行錯誤や考えの経緯が見れてやっぱり面白い。結局四畳半くらいの展示を45分くらい見入ってしまっていた。

受付のおばちゃんが愛想が良くて世間話などしたが、高野文子自身が大田区に住んでおり展示も自分で配置して時々来て直したりしているらしい。う〜ん、ばったり会えたら嬉しいがそれはそれで無理だろう。今回の展示は高野文子ファンが全国から来ており、韓国からもこれを見るために来た人もいるらしい。

多少面倒かなと言う気もしたが、やっぱり行って良かった。良いものを見せて貰いました。
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