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不遇の天才…オーソンウェルズ [映画]

"びっけ"さんのページにオーソンウェルズ劇場の記事が載っていたので色々思い出しました。彼はハリウッドでも数少ない本物の天才でしたが、その天才ぶりが青年以降発揮できなかったのが残念です。

オーソンウェルズを初めて知ったのは中学生の時に見たテレビドラマでした。そのドラマは1938年にアメリカで起きたある事件を再現したものでした。H.G.ウェルズの「宇宙戦争」をラジオドラマとして放送したのですが、そのドラマがあまりにも真に迫っていたため本当に火星人が襲ってきたと勘違いした人が大量に出て全米がパニックになったと言う事件です。最初は普通のクラシック音楽番組が始まるのですが、途中で隕石落下の臨時ニュースが入りその後何かが起きていると言う臨時ニュースが続き、後半は放送を中断して災害ニュースの実況となりそれが火星人の襲来と分かってくると言うストーリーだったと思います。このラジオドラマを作ったのがオーソンウェルズ、若干23歳です。

その後、ハリウッドに招かれて初めて作ったのが「市民ケーン」です。この映画ではオーソンウェルズは監督・製作・脚本・主演を全て1人やっています。この映画は現代映画の撮影手法を確立した映画と言う事で映画史に残る名作ですが、モデルになった新聞王が激怒して徹底的に叩いたおかげで興行的には失敗だったらしいです。この時、オーソンウェルズ若干24歳。

彼の出演映画を初めて見たのは高校の授業で上映された「第三の男」でした。売れないアメリカ人作家が友人に仕事を依頼されて第二次世界大戦後のウィーンにやって来ますが、ウィーンに着くとその友人は既に交通事故で死亡していました。警察は2人の男性が事故現場に居合わせたと言いますが、目撃者はもう1人の男性…第三の男がいたと言います。彼の事故は本当に事故だったのか、そして第三の男とは?と言うサスペンス映画です。

You Tubeを探したらオーソンウェルズの登場シーンがありました。暗がりに潜んでいた所、灯りが付いて顔が見えるのがオーソンウェルズです。

「第三の男」は製作が古く著作権が切れているせいか本屋で500円で売ってます。うううぅ…こんな名作が500円なんて安すぎる安すぎる悲しいです悔しいです!

…と言いつつ週末に「市民ケーン」と合わせて買って来ちゃおうかな。
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びっけ

ご紹介いただき、ありがとうございます。
かの有名な「宇宙戦争」の逸話は知ってはいるものの、実際に聞いたことがないのですが、オーソン・ウェルズだったら迫真の演技だったろうと思います。

『第三の男』は、恵比寿駅を通るたびに思い出しますが、実は内容は ほとんど忘れています。(^^;
私も廉価版を購入して観ちゃおうかなぁ。
by びっけ (2009-11-29 15:31) 

コトロ

>びっけさん

niceとコメントありがとうございます。テレビドラマで見た時にさすがはオーソンウェルズだと思いましたが、このブログを書く時に調べたら彼が23歳の時の話だった事が分かり改めてビックリしました。

「第三の男」は白黒の古い映画ですが、現代のカラー映画にも敵わない名シーンが多く傑作です。ついでに「市民ケーン」も良いですよ。
by コトロ (2009-12-12 21:59) 

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