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"そして誰もいなくなった"…思った以上に良かった合格点 [テレビ]

NHK BSで放送されたイギリスBBS製作の「そして誰もいなくなった」…思った以上に良かった、これなら合格点。

自宅のブルーレイデッキが勝手に録画してくれていた第1話を見て面白かったので第2話以降は録画して見たイギリスBBS製作の「そして誰もいなくなった」。クリスティの作品は数多く映像化されているが、たまにとんでもない改編が行われることも多々ある(先日放送された「アクロイド」の酷い改編には激怒したし)。「そして誰もいなくなった」もなかなか映像化しづらい作品だけにどうなることかと思ったが第2話までは良い感じで進んでいた。少しホラー色が強すぎる気もするがまぁその方面の改編なら全体の雰囲気を壊さないので良いでしょう。
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問題はラスト、実は「そして誰もいなくなった」のエンディングは2パターンあると言うのはよく知られていること、いやあまり知られていないのか?実は小説版の他にクリスティ自身が書いた戯曲版があり、最後の2人が残ったところからの結末が違っている。小説版はアンハッピーエンドだが戯曲版はハッピーエンドになっている、いやいくら戯曲とは言え、さすがにこのストーリーでハッピーエンドはないだろう、そもそもハッピーエンドにしたら「そて誰もいなくなった」にならなくなってしまう。今回のBBS版はかなり暗くホラー色を強くしているのでまさかハッピーエンドにはしないだろう…と思いつつ本日の最終話を見てみた。

それにしても"兵隊島"と"10人の兵隊"と言うのは違和感ありあり(あの兵隊の人形もデザインし過ぎ、もう少しシンプルなので良かったのに)。原作の"10リトルインディアン"が問題あったのだろうか、まぁそもそも最初は"10リトルニガー"だったのが問題になって"10リトルインディアン"になった経緯もあるのでこの辺は色々微妙な問題なのかも。

(以下ちょっとネタバレ)

最後の1人になるまではほぼ原作通り、最後の4人になった所でやけになってパーティを開くのは蛇足だがまぁこれくらいなら許せる範囲。そして問題の最後の1人になってからの犯人登場のシーン、う~ん微妙ではあるがこれはこれで良かったのかも。そもそも原作は最後の1人がいなくなって終わっており、その後シーンが変わって警察のシーンになり最後の1人が死んだ後その後始末をした人がおり迷宮入りとなった後で犯人が真相を書いたボトルメールがそのまま書かれているので映像化が難しいのでああするしかないのは分かるっちゃ分かる。本当は最後の1人が死んで、シーンとなった後その時台に使った椅子を誰かが片づけるシーンが出てエンドと言うのが理想だと思っていたが、そうすると犯人が誰かという描き方が難しくなってくるし。

唯一残念だったのは犯人がこの犯行を思いついたきっかけが描かれていなかったこと。確か小説版では犯人は酒場であの家庭教師の女性の彼にあって、泥酔した彼から彼女の犯罪を聞きそれがずっと頭に残りそれをきっかけにこの犯罪を始めたはず。そこは描いて欲しかったかな。

ちなみに判事を演じていたのはチャールズダンス、エディマーフィーの「ゴールデンチャイルド」やシュワルツェネッガーの「ラストアクションヒーロー」で印象的な悪役を演じた人。あれ~こんなに老けてたかなと思ったが「ゴールデンチャイルド」は30年前、「ラストアクションヒーロー」は23年前の作品。そりゃそれだけ時間が経てば老けるよな、と言うかその2つってそんな昔の映画だったんだ。
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